15 乳腺炎とセルフケア

出されない母乳によって

圧がかかり続けることによって乳腺が炎症します


乳腺炎が重症化しないようにするためには、炎症症状が出始めてからの時間と、セルフケアを始めてからの時間、助産師のケアを受け始める時間が大きなキーポイントとなります。

 

 

炎症症状というのは、痛み、熱、腫れ、赤味などです。

 

 

乳腺炎は、基本的には、部分的に残った母乳で乳腺に過重に圧がかかり続けることで起こります。

 

 

乳腺に炎症を感じたり、赤ちゃんが引っ張りのみなどいつもと違う様子がみられたら、すぐにセルフケアを開始し、痛みなどの方向に口を向けて授乳をします。

 

午前中に解消されない場合は、午後から遅くても翌日には助産師のケアを検討するとよろしいかと思います。

 

 

母乳が沢山出る方ほど詰まり始めると経過が早いので、なるべく早めにケアを受けましょう。

 


母乳が残ってしまう原因

 

① 母乳量が多くて飲み残してしまう。

② 開通している腺が細くて、出される母乳量が少なく残ってしまう。

③ 端っこや横に開いている腺は、唇で抑えられて出にくく残ってしまう。

④ 授乳間隔が開くことで積み重なってしまう。

⑤ 

 

そのほかの原因

① 母親の疲労やストレス

② きついブラなど循環が悪くなる

③ 食事制限は

 

母乳が詰まる原因(乳口の腺のサイズと、詰まりの素のサイズに影響を受けます。)

 

① 母乳が残ることで、水分が吸収されて濃くなり、脂分やたんぱく質の粒ができて、途中の細いところで詰まってしまう。(尿管結石のようなイメージ)、割と硬めなので、完全に詰まってしまい、急激に詰まりの症状が出る場合がある。出口に近いと白斑となり、白くて硬いのが特徴。粒が抜けると、急激に楽になり、経過が早ければそれで治まる場合も多い。

 

② 母乳が残ることで水分と分離した脂分が途中をふさいでしまう。(動脈硬化のようなイメージ)、柔らかめで沢山形成されることが多いようです。白斑は積み重なって2~3mmになることもあります。隙間から母乳が出ている間は、しこりは合っても急激な症状はそれほどない場合もあります。積み重なった白斑が引っ張られて吸いだこのようになると詰まりやすくなります。柔らかい分白斑が抜けにくく、射乳で少しずつ出されて消えるまでは1か月位かかる場合もあります。

 

 

③ 母乳が残ることで壁に薄い膜が作られ、はがれてひらひらと浮いている。(湯葉のようなイメージ)、射乳がみられていれば、薄いのですぐ射乳で抜けて気が付かない場合もあります。①や②と重なると詰まってしまう場合もあります。


詰まりのセルフケア方法

 

 

前兆候として赤ちゃんが引っ張りのみを始めたり、違和感を感じたりした初期の段階で、まず行うのは、下記のセルフケアです。

 

 セルフケアを行っても改善しない場合、特に炎症症状がみられる場合は、なるべく24時間以内にケアを受ける事をお勧めします。

 

セルフケア

 ① オキシトシンを刺激して射乳を起こします。

  射乳の勢いでしか中のものは出されないからです。

  炎症により射乳が起こりにくくなっている場合もありますので、その場合は反対の胸もケアを行うと出る場合もあります。

② 白斑や詰まりの1本の腺に、水鉄砲の様に中から軽く圧をかけます。

③ 赤ちゃんの唇が痛い部分に向かう様にして吸い取ってもらいます。  

④ 乳頭の端や外側の壁に開いている普段吸われにくい腺もあるため、いつもと違う方向からも吸ってもらいます。

 

方法

① 乳輪から乳首の付け根をCの字でそっとトントンしてオキシトシンを刺激し、射乳を呼びます。(ポタポタ母乳が垂れてくるまで行います。目安は2分程度です)

② 白斑やしこりの方にどちらかの指が向かう様に、親指と人差し指を縦にCの字に置きます。

③ 置いた指で乳輪を背中側に押して、押した場所で指の腹同士を合わせます。指はOの字になります。

③ 指を合わせたまま、親指の先端から乳首の先端に向けて、痛みがないぎりぎりの場所までゆっくりソフトに何回かつぶしてください。(指はIの字になります)

  中からの母乳の圧で開通する場合もあれば、中から白斑が押し出されて浮いてくる場合もあります。

  圧をかけてチクッとする場所が詰まりがある場所です。

  その部分を刺激しすぎると腫れてより狭くなってしまう場合がありますので、その場所より自分側からチクッとする場所の手前まで圧をかけて先に進めていくイメージです。

④ 白斑や詰まりの方向に、赤ちゃんの上か下の唇が向かう様にして授乳します。

  普段と抱き方を変えてみたり、赤ちゃんを下において自分が回転して射乳があるタイミングで短時間飲んでもらうのも一つの方法です。

 

冷やすか温めるか

① 炎症には水タオルで熱を吸い取らせる程度に冷やします。

  炎症部位は安静にします。

② 冷たいしこりや、時間のたったしこりは温めて循環の改善してからケアを行います。

 

熱を測る場所

① 脇で熱を測ると、胸に熱を持っているのかどうかが分かります。

② 全身の熱は、反対側の脇か、肘で測ります。

 

ベーシックな熱の対応

① 悪寒がある場合は、熱を測り、まず体を温めます。

  暖かい白湯なども取り、水分を補給します。

② 熱が上がり切ると熱くなって汗が出てきますので、体を拭いて着替えてから熱を測ります。

  白湯や常温の水分を取って水分補給をします。

  熱い場合はアイスノンなどで冷やします。

   医師から発熱時の処方がある場合は、指示に合わせて使用します。

 

胸のケアとともに、医師の診察をお勧めする目安

① 高熱、胸の強い赤味や腫れ、強い痛み

② 胸のケアを行っても24時間以内に改善が見込めない場合

③ 炎症が改善しないまま時間が経過してから来院された方

③ 胸以外の症状も伴う場合 

④ ほかに基礎疾患等がある場合など。

 

一旦改善しても、詰まりの元となる白斑は中にもあってすぐまた詰まることは良くあります。

 

1週間ほどは気を抜かずに、セルフケアを続け、入浴時にも詰まり始めていないか確認されることをお勧めします。